静かな坂道

登るも下るも静かな坂道がいい

雨と濃霧の八ヶ岳

天気予報では、

月曜は登山に最適。
 
ただし、夜からちょっと崩れて、
火曜未明にはポツポツ、でした。
 
メインは月曜だから、
夜に降ってもまぁいいかな、ぐらいの、
いつもの軽い気持ちで
出掛けました。
 
 
 
 
4月末からケガで出掛けられず、
それでもやっと痛みも収まり、
5月の第3週目の月火は、
期待できそうな天気だったので、
八ヶ岳天狗岳&硫黄岳+αの山行を計画。
 
 
というわけで、オーレン小屋のテント場に、
大荷物をデポして、
天狗岳&硫黄岳を目指しました。

▲設備もスタッフも最高のオーレン小屋。
 
 
ちなみにオーレン小屋は
駐車場から近く、
トイレがキレイ、
お風呂もあって、
水も豊富!
 
もちろんテント場もキレイに整備されてて、
居心地がとてもいいのです。
(平日しか利用したことありませんが)
 
そしてオーレン小屋のトイレやお風呂は、
テント泊客も利用可能なのです!
 
 

そのオーレン小屋に朝の8時半ごろ到着。

▲今回はスノコの上にテントを張ってみました。傾斜もなく、寝心地よさそうです。

 

テントを張って、荷物をデポし、

まずは天狗岳方面歩き出したのですが、

ちょっと心配になるほどの雲行き。

▲明るさはあるものの、スカッとしない空。まずは、天狗岳方面へ向かいます。

 

 

ほどなく箕冠山(みかぶりやま)に到着。

眼下に根石岳山荘、そしてその先に根石岳

さらにその奥に、東天狗岳と西天狗岳がバーンと広がりました。

 

 

しかし、根石岳山荘まで降りてみると、

立ってるのがやっと、の暴風!

 

このまま根石岳、東天狗岳へ歩ける自信がなく、

そそくさと箕冠山へ登り返し、続いて硫黄岳方面へ。

 

そしていつものパターン。

硫黄岳山頂も真っ白・・・。

 

ここもなかなかの風。

ケルンを風除けにしてお昼ごはん。

 

次第に雲が晴れ、大迫力の爆裂火口も見ることができました!

 

 

そして、「赤岩の頭」まで降りてみると、

うっすらと陽が差し、八ヶ岳の主峰がその姿を見せました。

 

写真ではその雄大さが表現できてませんが、

ここは本当に気持ちのいい場所。

今回も赤岩の頭で1時間ほどダラダラ過ごしてから、

オーレン小屋のテント場へ戻りました。

 

 

それにしても雲行きが怪しい。

すでに山歩きは終わっているので、雨は構わないのですが、

食事の準備が雨だと嫌だなぁ、と思いつつ、

とりあえずテントに入ってお昼寝です。

▲これが本日の晩ご飯。スーラータンメンのために生たまご持参。トッピングにルーローと高タンパクのささみスティックを用意。スーラータンメンとルーローは、うちで食べるとしょっぱさを感じますが、山で食べるとちょうどいい塩梅に感じますので。ちなみに写真にはないですが、〆はコンビニの塩にぎりを投入。

 

 

気持ち良〜く寝ていると。

バババババ〜ンという雷の爆音と、

バラバラバラッとテントを打つ大粒の雨の音で、

目が覚めました。

 

雷をこんなに近くで感じたことはありません。

雨音も合わさって、命の危険を感じてしまいました。

 

ケータイの電波が一切ないので、情報が取れず、

山小屋へ行って今後の天気を確認したところ、

「5時ぐらいに雨足は緩むけど、あとはずっと降りっぱなしだねぇ」

とのこと。

 

どうしようかと散々迷いましたが、

撤収の決意。

 

テントの中に広げた一切合財をザックに納め、

濡れたテントも収納し、オーレン小屋を後にしたのは、

17時20分。

 

予報通り雨足は緩んでいて、辺りもまだ明るかったので、

歩くことに不安はなかったのですが、

日没間近のこの時間に、

焦って歩いて足を傷めたりしないよう、

努めて慎重に歩きました。

 

雨は強くなったり、緩んだりを繰り返し、

それでも慎重に歩き続け、

駐車場に着いたのは、約1時間後。

▲駐車場の手前で出会った鹿。一瞬目が合いましたが、私にはかまわず、すぐに草を喰み始めました。

 

 

着いた頃は、まだ明るさも充分ありました。

 

荷物を整理し、着替えてから車に乗り込み、

麓までの約5kmのダートを走り始めた頃には、日が暮れていました。

 

そしてここからが地獄でした。

濃い霧で視界は数メートル。

タイトコーナーが多く、しかも道幅が狭いので、

当てずっぽうで走ったら、

確実に脱輪、あるいは転落、になります。

 

ただひたすらに目を凝らし、

道の状況がどうしてもわからない時は、車を一旦止めて確認。

 

山歩きよりもずっと、神経を擦り減らしながら、

なんとか舗装路まで戻ることができました。

 

 

決してやりたくはない、

そしてしたくてもできない経験を、してしまいました。

 

ただ今回も、無事に歩けたこと、

そして帰ることができたことに感謝です。

 

7月、コマクサが咲く頃、リトライします。