せっかく、白州まで行くのなら、
態勢を整えて「甲斐駒ヶ岳」に登らないと、
もったいないよな・・・。
そんな気持ちでいましたので、
同じ駐車場から登り始める「日向山」には、
目が向きませんでした、今までは。
▲平日ですから、朝8時の時点で止まっているクルマは数台。雲がだいぶ抜けてきました。日向山登山口はこの「尾白川渓谷・駐車場」の先、竹宇駒ヶ岳神社の手前にあります。
10月中旬に大菩薩嶺を歩き、
次の週に岩殿山に登り、そんな
それほど高くもなく、
それほどきつくもない山に登って、
「ちょうどいいかも」という気持ちになりました。
なので今回、ちょうど良さそうな
「日向山」を選んだわけです。
標高1,660mで、頂上から少し歩いた所に、
「天空のビーチ」がある、
という特典付きの山。
そして何より、
体力面でも精神面でも、
余裕の山歩きができる山。
そんな風に思って登り始めました。
なのに、登山口入って
いきなり急登です。
▲平坦路に見えますが、急登です。いきなりです。
丹沢・札掛から長尾尾根に取り付く、
あの感じにとても似ています。
しかも、展望が開けない木立を抜ける道。
この日(11日)は気温が高く、
20分ほど歩いたところで、
すでに半袖です。
道はキチンと整備されていますので、
歩き難さはないのですが、
「お気軽・ハイク♥」ではないということは、
直ぐに察しました。
岩場の急登、
覆い被さるブナやカラマツ、
展望のない道。
下調べの段階では、
“キツさ”を強調するような記載は
一切見当たらなかったので、
かなり油断していました。
でも、その“キツさ表現”が一切ない登山情報のワケは、
日向山頂上の先、
「雁ヶ原」からの景色を目の当たりにしたら、
すぐに理解できました。
突然広がるこのダイナミックな景色に、
ここまでのキツさとか辛さとか、
そんなネガな気持ちは、
どこかにぶっ飛んでしまうのです。
とにかく、圧倒されます!
私の撮影技術では、
表現できないのが残念で仕方ありません。
ここまでの登ってきた辛さも、
下界のイヤなことも、
将来の不安も、
みんなぶっ飛ぶこの風景。
もっと早く来ればよかったと、
心から思いました。
ちなみに、この日のハナ歌リフレインは、
「誰かが口笛ふいた、ナラの木のカゲでさ」
だったのですが、
正直言って、初めて口ずさみました。
タイトルもよく知りません。
でも歌ってました。
何なんだろう、この症状は。
認知症の症状なのか?
▲南アルプスのおいしい天然水が汲み放題の「道の駅はくしゅう」。とは言え、水汲み場を占領しないように。
▲竹宇駒ケ岳神社の先にある吊り橋を渡れば、日本三大急登の「黒戸尾根」で甲斐駒ヶ岳を目指せます。目指すのは来年か。還暦祝いに登ってみようかと。
▲日向山登山道の途中に、矢立石駐車場があります。ここまでクルマで登ってこられますが、できるだけ尾白川渓谷・駐車場をご利用ください、とのこと。ちなみにここからも、なかなかの急登です。