今回は韮崎にある道の駅で前泊。
朝5時前に起きて、即「瑞牆山荘」へ向かい、
6時ごろ、登山を開始しました。
▲金峰山頂上まで約4時間。年配の私にとってはかなりハイペースのように思いました。途中、木々の間から朝陽に照らされた瑞牆山が望めました。
先週と違って、いい天気になる予感しかしなくて、
登る足取りも軽かったのですが、
ハッ! と我にかえり、
意識してゆっくり進むことにしました。
初めてのところは、どうしても気分が上がってしまい、
ペースが早まりがちなので、注意です。
行程の約3分の1あたりにある「大日岩」までは、
とにかく急登です。
▲木々に囲まれ、見通しの効かない坂道を、ただ黙々と登ります。新緑とキレイな苔に癒されながら、ただ黙々と登ります。
新緑の中、坂道を黙々と進んでいると、左側に大岩が見えてきました。
大日岩です。
▲そびえる大日岩。ものすごいパワー感です。瑞牆山荘より、約2時間の行程。
なんというか、ものすごいパワーを感じます。
そして、大日岩からさらに1時間ほど登ると、
視界が一気に開け、「砂払ノ頭」に到着。
▲「砂払ノ頭」より西に目をやると、瑞牆山なめの八ヶ岳。素晴らしい景色。ここから森林限界になるので、視界がより開けます。
パワーのあまりない年配者にとって、
正直、ここまでも相当きついのです。
しかし、この「砂払ノ頭」に立ち、
足がすくむほどの高度感を実感し、
陽にさらされた稜線の奥に建つ「五丈石(ごじょういわ)」を望むと、
もうちょっと行ってみよう、という気になるのです。
▲奥にちょこんと聳えるのが「五丈石(ごじょういわ)」。ここ、砂払ノ頭からの眺めは、本当に素晴らしかったです。ただ、写真ではスケール感が出ませんね。写真中央より少し左に、登山者が写っています。これを見たとき、上までは諦めようかしら、と思いましたが・・・。
そして、その強行したことに後悔しきりの頃、
ついに五丈石の裾に到着することができました。
▲写真で見て感じるより、相当大きいです。五丈石の真ん中あたりに、登ってる輩がいますが、比べると五丈石の大きさを感じられるかもしれません。
なんなんでしょうか、この不思議な感覚。
下の大日岩でも感じましたが、
でかい岩が持つパワーのようなものに、
圧倒させられます。
そして同時に、
絶対に敵わないという諦めのような、
あるいは憧れのような感覚を抱くのです。
▲五丈石の裏側で、静かにお昼ご飯をいただきました。ここは富士山が望めて、ちょっと得した気分になれます。ちなみにお昼ご飯は、山梨限定のいなり寿司です。梨北米(りほくまい)を使っています。
ここに来られたことを心より感謝し、
またいつか来られることを願い、
来た道を引き返すことにしました。
▲金峰山の頂上は、さらに5分ほど登ったところにありました。
ちなみに、帰りはホントにきつかったです。
実は岩場の下りの稜線でつまづいて、
両足が岩に挟まったまま前方に倒れ込んでしまい、
左半身を強打してしまいました。
左腕が下に入っていたので動かせず、しかも両足が挟まっていて身動きが取れず、
何とか右腕だけで身体を上方へ起こし、
体勢を整えました。
とにかく、身体の状態を確認。
折れていないことはわかったのでひと安心すると、
左上腕部、左膝、左脇腹がジンジン痛くなってきて、
この状態で下まで降りられる自信が、全くありませんでした。
「これが遭難、ということなのか」と思ったら、
焦りと怒りと悲しみがごちゃ混ぜになってやってきて、
せっかくのいい思い出も吹っ飛びそうになったのですが、
15分もじっとしていたら、
あら、いけるわ、と思えるほどに復帰。
通常、砂払ノ頭からだと2時間ちょっとで瑞牆山荘なのですが、
3時間ほどで下れてひと安心。
とは言え、もうこの手の山は無理なのだろうか・・・、と
ちょっと悲しくなっていました。
でも今となっては、
また、秋頃にでも、と思っています。